2010年03月16日

2010年 平成22年 庚・寅歳の運氣

 お久しぶりの投稿です。今年は寅歳で、虎が大暴れしているのか、天候不順や地震が多い。 今年の運氣やいかに?
 詳しくは、紀元前の中国で書かれた「黄帝内經素問」運気論をごらんください。
クリックするとワードのファイルがダウンロードされます。
2010年 平成22年運氣:blog.doc
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2010年 平成22年

 
庚・寅 歳の運氣

『黄帝内經素問』「六元正氣大論篇第七十一」より抜粋

編纂、解説:皇漢医学林 椿野央師


○ 帝 曰わく 善し、少陽之政 奈何
 黄帝がおっしゃるに善し、では「少陽」が支配する歳は如何様か?
岐伯 曰く、寅・申 之紀 也
 岐伯(黄帝の御典医)がそれに答えて云うに「少陽」が支配する歳は十二支の寅歳と申歳であります。
 
少陽・太角・厥陰 壬(みずのえ)・寅 壬・申〜
少陽・太徴・厥陰 戊(つちのえ)・寅(天符)戊・申(天符)
少陽・太宮・厥陰 甲(きのえ)・寅 甲・申〜
少陽・太商・厥陰 庚(かのえ)・寅 庚・申(同正商)〜 
少陽・太羽・厥陰 丙(ひのえ)・寅 丙・申〜

○ 少陽(ショウヨウ)・太商(タイショウ)・厥陰(ケツイン)
   司天は少陽(相火)・中運は太商(金)・在泉は厥陰(風木)
 庚・寅(かのえ・とら)
   2010年は十干が庚(かのえ)・十二支が寅(とら)の歳。
 庚・申(かのえ・さる)
   庚寅の歳から30年後
  これらの全く同じ組合わせの歳は60年に一度やって来る。
 正商に同じ(セイショウ おな)
  「太商」(金)の太は大過の歳(気候が早めに来る)はずだが、司天の「少陽」(相     火)の火尅金の影響を受け、平気になるので「正商」となる。
 其の運は凉(そ ウン リョウ)
   その気候は涼しい。
 其の化は霧露(ムロ) 清切>(セイセツ)
   その気候の変化は霧や露がよく降り、切るように冷たい。
 其の変は肅殺 凋零(シュクサツ チョウレイ)
   また、その変化は草木が乾き枯れ、しなび落ちる。
 其の病は肩背 胸中(ケンハイ キョウチュウ)
   人々は、肺が病み、肩や背中、胸に病気が起こりやすい。
 太商 少羽終 少角初 太徴 少宮 
五行:   木  火  土  金  水 
五音:   角  徴  宮  商  羽
主運:初運 二運 三運 四運 終運(地気の主運は毎年変わらず)
     少角 太徴 少宮 太商 少羽
     大寒〜春分〜忙種〜処暑〜立冬
客運:初運 二運 三運 四運 終運
   太商 少羽 少角 太徴 少宮(天気の客運はその歳毎に変化する)
  この主運と客運の組み合わせによりその歳の運気が定まる。

十干の 天の五気は:甲、丙、戊、庚、壬の陽干は”太”と云い、大過。         
          乙、丁、己、辛、癸の陰干は”少”と云い、不及。
十二支の地の六気は:子、寅、辰、午、申、戌は陽支で陽年。
          丑、卯、巳、未、酉、亥は陰支で陰年。

寅歳、申歳は少陽で陽支、陽年にあたる。
太商の”太”は陽干である庚(かのえ)金運で大過となる。
凡そ此の少陽司天の政(およ  こ   ショウヨウシテン セイ ) 氣化運行(キカウンコウ) 天に先だつ
 およそこの少陽司天は大過の歳で、六気の変化や五行の運行が天の四時(四季)が通常よりも15日くらい早く訪れる。(今年は「正商に同じ」だから、その影響は緩和される)
天氣 正しく 地氣 擾(みだ)る。
 司天の気は「第三の気」主気の少陽相火、客気もまた少陽相火と合すので争い無く和して正しい。
 「終の気」主気は太陽寒水、客気は厥陰風木で陰陽の気性が異なるため、地氣は乱れる。
風迺ち暴に擧ぐ(かぜすなわ にわかに あぐ)。木偃し(きふ)、沙飛(すなと)ぶ。
 在泉が厥陰風木の化の影響で突風が吹き荒れ、木々がなぎ倒されたり、砂埃が舞い上がるようなことがある。
炎火迺ち流る。
 司天の少陽相火の影響で暑くなり、熱風が漂う。
陰行われ、陽化し、雨迺ち時に應ず。
 「二の気」の客気が太陰湿土のため陰湿の影響があり、「三の気」の客気は少陽相火の陽気の影響も受け、また「二の気」の主気が少陰君火の徳を受けて、その時に応じて雨も降る。(この文章は何文字か漏れている?)
火・木 徳同じくして、上 熒惑(ケイワク) 歳星(サイセイ)に應ず。
 司天の少陽相火と在泉の厥陰風木のその徳が合わさり、天体では火星と木星に応じる。
其の穀は丹(タン)・蒼(ソウ)。 其の政は厳。 其の令は擾(ジョウ)。
 この歳の司る穀物は「丹」(赤・火)「蒼」(青・木)。
この歳の司天・少陽相火の支配するところは「火熱」で厳しい。
その作用は「擾」乱れる。
故に風熱參わり布きて、雲物 沸騰す。
 司天の少陽相火の熱と在泉の厥陰風木の風と熱が交わり合って「雲」(気候が変化しやすい?)や万物が散乱する。
太陰 横に流る。
 司天の火が土を生じて太陰湿土の影響も受け雨も降る?(この文章は衍文か?)
寒迺ち時に至り、凉雨 並びに起こる。
 司天の少陽相火の熱が盛んなため熱が極まり、湿気を生じ(太陰湿土)ジットリ冷えるような雨が降ることもある。
民の病 寒中  外 瘡痒を發し、内 泄満を為す。
 人々が罹りやすい病気は、少陽相火の熱気が体表で盛んなため、発汗しやすく陽気が外に漏れるので、それに反して腹中は冷えやすくなる。
 体表の皮膚や肌肉は熱がこもり皮膚病になったり、内側の腹中では下痢したり腹が張ると云ったような病状が出やすい。
故に聖人 之に遇て、和して争わず。

 だから、聖人と呼ばれるようなお方は、そのような悪条件に遭遇しようとも、自然に対しても戦おうとはせず、自然と調和した生き方をする。
往復の作る、民の病 寒熱 瘧泄 聾 瞑 嘔吐 上怫 腫れて色變ず。
 勝・復 争って病を為す。
人々に起こりやすい病気は:
「寒熱」水・火が争うために発熱や悪寒が起こる。
「瘧泄」復気の寒水のために発作的に下痢が起こる。
「聾」「瞑」火熱が逆上せるために難聴や視力の衰えが起こる。
「嘔吐」胃に寒熱が入り交わり吐き気や嘔吐する。
「上怫」胸隔の気が塞がって伸びない。
「腫れる」熱が鬱して浮腫む。
「色変ず」寒の復気が陽気の巡る道を傷るために顔色が悪くなる。
○ 初の氣は:
「初の氣」:大寒:1月20日(旧12月6日)〜春分:3月21日(旧2月6日) 
冬至の後の甲子1月14日(旧11月30日)〜次の甲子3月15日(旧1月30日)と云う説も有る。
客気は少陰、主気は厥陰
昨年の丑未の歳の終の気の客気である太陰が終わり、今年の庚寅歳の客気の少陰に移り変わる。
地氣遷り、風勝ちて迺ち揺らぐ。
 主気の厥陰風木と客気の少陰君火が合わさって、万物が動揺する。
寒 迺ち去り、候 迺ち大いに温かし。
 その風と火の働きで寒さが去り、さらに司天の相火の影響で気候はおおいに暖かくなり、
草木 蚤く榮え、寒来るも殺(から)さず。
 植物も早く成長し、ときに寒さは来るが草木が枯れるほどは寒くならない。
これは初の氣のうちだけである。
温病 迺ち起こる。
 初の氣の時は従来ならば、まだ寒さが続く季節だが、客気の少陰君火の影響で「温病」が起こりやすい。
其の病:氣 上に怫し、血溢(ケツイツ) 目赤し。
欬逆 頭痛 血崩(ケツホウ) 脇満 膚腠(フソウ)の中に瘡(かさ)あり。

 その病の症状は、上の陽の部位に気が鬱滞し、熱の上逆のために鬱血や出血したり、眼が充血し、欬がこみ上げ、頭痛し、熱のために下血や不正出血し、心気が鬱し脇が張り、皮膚や肌肉の間に熱毒が停滞し皮膚病が起こる。
○ 二の気は
 二の気は:春分3月21日(旧2月6日)〜小満5月21日(旧4月8日)
甲子3月21日(旧2月6日)〜甲子5月14日(旧4月1日)
客気は太陰湿土、主気は少陰君火
火 返って鬱す。

 主気の少陰君火の上に客気の太陰湿土があるために、火が押さえられる。
白埃(ハクアイ) 四方(よも)に起こる。雲 雨府(ウフ)に趨(かけ)り。
 あちこちに白く埃が舞い上がったように霧がかかり、雲が北方の雨府に走り、湿気が多くなる。
風 湿りに勝たず、雨 迺ち零つ。
 少々の風が吹いても湿気は去らず、よく雨が降る。
民 迺ち康し。
 主気・客気は相生の火生土で争わないので、比較的に健康でいられる。
その病は:上に熱鬱(ネツウツ)す。欬逆、嘔吐、瘡(かさ) 中に発す。胸嗌(キョウエキ) 利せず、頭痛、身熱し昏4978;(コンカイ)、膿瘡(ノウソウ)す。
 罹りやすい病気は:太陰の湿気で熱を包み込む状態が起こり、上部に鬱熱し、咳き込み嘔吐したりし、内部に炎症を発し、胸や嗌のが詰まりやすく、頭痛や身体に熱がこもり、心気が混乱するようなことがあり、湿性の水を持った腫れ物が出来る。
三の気は:
三の気は:小満5月21日(旧4月8日)〜大暑7月23日(旧6月12日)
甲子5月14日(旧4月1日)〜甲子7月13日(旧6月2日)
客気は少陽相火、主気も少陽相火
天政布き、炎暑至る。
 主・客気ともに少陽相火の影響で猛暑になる。
少陽 上に臨み、雨 迺ち涯(や)む。
 主気の少陽が上の司天の少陽に臨むため、二の気からよく降っていた雨もようやく止む。
民の病:熱中・聾・瞑・血溢・膿瘡・欬嘔・鼽衂・渇・嚔欠・喉痺・目赤く・善く暴死す。
 人々の病気は:火熱のために暑さ中り、難聴、眼が眩む、出血、化膿性のできもの、咳き込み嘔吐、鼻血、口渇き、クシャミやよくアクビが出る、喉の痛みや眼が充血するなどの症状が起こり、突然死するようなことも有る。
○ 四の気は:
 四の気は:客気は陽明燥金、主気は太陰湿土
大暑7月23日(旧6月12日)〜秋分9月23日(旧8月16日)   甲子:7月13日(旧6月2日)〜9月11日(旧8月4日)
凉 迺ち至る。炎暑 間々化し、白露 降り、民気 加平なり。
 主気の太陰も客気の陽明ともに陰の性質だから、涼しくなる。
本来ならば最も暑さが続く時だが、猛暑も間々あるくらい。
 露も降り、主気は太陰湿土で客気は陽明燥金で相生じる関係にあり、気候は穏やかで人々は暮らしやすい。
その病:満し、身重し。
 もし病む時は、客気の陽明燥金の邪を受けて、胸郭が満ち悶えたり、主気の太陰湿土に因る湿気が肌肉に塞がり浮腫み、身体がだるく重い症状が起こる。
○ 五の気は:
 五の気は:客気は太陽寒水、主気は陽明燥金
秋分9月23日(旧8月16日)〜小雪11月22日(旧10月17日)
甲子9月11日(旧8月4日)〜甲子11月10日(旧10月5日)
陽 迺ち去り、寒 迺ち来たり、雨 迺ち降る。
 主・客ともに陰気の影響で、残暑が去り、寒さがやって来て、雨がよく降る。
気門 迺ち閉ず。
 気門とは腠理とか汗腺で、經脉、気血の通路。
陰で凉の気候の影響で腠理や毛穴が閉じる。
剛木 蚤く凋(しぼ)む。
 草木や針葉樹の剛木でさえ早く凋む。
 民 寒邪を避け、君子は周密す。
   この時期は特に寒くなるので、人々は寒さを防ぐ工夫をしなくてはいけない。
  賢い人は窓や戸を閉じ寒邪を防ぐ方法を心得ている。
○ 終の気は:
 終の気は:客気は在泉の厥陰風木、主気は太陽寒水
小雪11月22日(旧10月17日)〜大寒1月20日頃
甲子:11月10日(旧10月5日)〜
地氣 正しく、風 迺ち至り、万物 反って生ず。霿霧(ボウム) 以て行わる。
 主気は太陽寒水で客気は厥陰風木で相生の関係だから地氣は穏やか。
在泉の厥陰風木の発生の働きで、本来は寒い時なのに草木が生長する。
厥陰風木の働きが盛んになり、陽明燥金の働きを抑え、湿気が多くなり、霧や露が発生する。
その病:関閉 禁ぜず。心痛み、陽気 藏まらずして欬す。
 人々の罹りやすい病気は:関節や孔竅(目鼻口耳などの九竅)の開閉が悪くなり、冬は閉藏の時で陽気が隠れる時なのに、厥陰風木の影響で陽気が動き収まらず、胸が痛むようなことがある。
○ 其の運氣を抑えて、勝たざる所を贊(たす)く。
 今年は大過の歳で、その大過の影響を抑えて、剋される処を助ける。
其の鬱気(ウッキ)を折(くじ)きて、先ず化源を取る。
 司天が少陽相火ならば、火尅金で「手の太陰肺經」が鬱するので、心包や三焦の火を冩し金を助ける。 また在泉が厥陰風木ならば、木剋土で「足の太陰脾經」が鬱するので、「足の厥陰肝經」を冩し、「足の太陰脾經」を補う。
暴過 生ぜず、苛疾(カシツ) 起こらず。
 以上のように対処する時には、急激な太過の邪気は受けずに、病気も起こらないであろう。
故に歳:鹹に宜しく、辛に宜しく、酸に宜し。
 その故に、塩から味の水の性質の物でで司天の相火の火を冩し、
ピリ辛味の金の性質の物で在泉の風木を冩し、
酸味で相火と風木の発散する気を収める。
これを滲(もら)し、これを泄(もら)し、これを漬(ひた)し、これを発(ハッ)す。
 火・木の鬱実を小便より滲し、大便より泄し、温泉などにつかり腠理の熱をさる。
気の寒温を観て、以て其の過を調う。
 歳気の寒温・盛衰をみて、太過を制し不及を助けて調和する。
風熱に同じき者は寒化を多くす。
 司天が少陽相火で在泉が厥陰風木の歳で、中運が太角・太徴の歳は寒化の品を多く使う(薬剤では陰気を潤す寒剤を多めに使う)
風熱に異なる者は寒化を少なくす。
 司天が少陽相火で在泉が厥陰風木の歳で、中運が太宮・太商・太羽の歳は寒化の品を少なめに使う(2010年は中運が太商の歳)
熱を用いるには熱を遠ざけ、
温を用いるには温を遠ざけ、
寒を用いるには寒を遠ざけ、
凉を用いるには凉を遠ざく。

 熱薬を用いる時には歳気の熱(この歳は司天が少陽相火の熱)を遠ざけ(避ける)
温薬を用いる時には歳気の温を避ける。
寒薬を用いる時には歳気の寒を避ける。

 「五常政大論篇第七十」に曰く:
熱を治するに、寒を以てせば、温めて之を行(や)る。
 『熱に因るものは熱を用いる』すなわち熱の症状を治すのに、寒薬を以て寒飲すれば、病熱と寒薬とが相争う。
熱には同類の温薬を以て温めて熱を下げる。(桂枝湯のように辛温剤を用いる)
寒を治するに、熱を以てせば、凉(ひや)して之をやる。
 『寒に因るものは寒を用いる』寒の症状に熱薬を使わずに、同類の凉薬を用いる。
例えば「承氣湯」の類を服用する時には多くは熱用する。
温を治するに、清を以てせば、冷して之をやる。
 熱が軽症の場合は寒薬を使うに及ばない。冷薬を以て冷飲する。
清を治するには、温を以てせば、熱して之をやる。
 冷えている時に温めるには、温薬を以て温服する。
故に之を消し、之を削り、之を吐し、之を下し、之を補い、之を冩す。久・新 法を同じくす。
 凡そ治療法は凝滞しているものはそれを消し、堅く凝っているものはこれを削り、邪が上に在るときはこれを吐かし、邪が裏に在ればこれを下し、精気が虚しているときはこれを補い、邪気が実しているときにはこれを冩法する。
 急性病でも慢性化したものでも同じように対処すれば良い。
食宜(ショクギ) 法を同じくす。これ其の道なり。
 飲食物や生活の場に於いても同じように考えればよい。これがその道理である。
假有る者はこれに反す。
これに反する者は病の階なり。

 假有る者とは、例えば、夏の暑いときに冷飲食したり冷房しすぎでよけいに暑くなり、また冬の寒いときに激辛の物や熱飲食や暖房し過ぎで発汗して逆に冷えてしまう。
 このようにその法則の反対ばかりしていると病気になる。
 帝 曰く 善し。
   黄帝はよく理解できたと申される。





参考、引用文献:「和読黄帝内經素問」小寺敏子編著(東洋医学研究) 
「黄帝内經素問諺解」岡本一抱子監修 「類経」張介賓 類註
posted by 椿菴 Ching-an ちんあん at 00:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ひさしぶりです 始めてのぞきました
FACEBOOKで うららさんとつながりました よろしく
Posted by 谷阪です at 2010年04月24日 09:45
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